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湘南理工学舎
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2024/05/28

 楽しく学ぶ…基礎数学

 対 数 関 数 


( logarithmic function)
 --目 次--
  • ♦対数関数 
  • ♦対数関数の定義 
  • ♦対数の性質1 
  • ♦底の変換公式
  • ♦対数の性質2 
  • ♦式の証明
  • ♦種々の対数 
  • ♦常用対数 
  • ♦自然対数 
  • ♦2進対数 
  • ♦例題1(1~4) 
  • ♦例題2(1~10) 

  • ♦閑話: 電力,音,地震と対数 

  • (マグニチュード)

    対数関数


     対数関数と先に学んだ指数関数とはお互いに逆関数の関係のあります。
    このことは \(a \gt 0\) かつ \(a \ne 1\) である指数関数 \(a^p=M\) があるとき,どんな \(M\) に対して もこの \(a^p=M\) を満足する \(p\) がただ1つ 存在するなら \(a^p=M\) の逆関数が存在します。
    簡単に言うと, a を何乗したらM となるか,その何乗 \(p\) を求めるのが対数です。
    お互いに逆関数とは \(y=x\) のグラフに関して対称である, それが指数関数 \(a^p=M\ \) と対数関数 \( log_a M\) の曲線です。
    以下の図はそれを示している。

      
    指数と対数
    fig1\(y=2^x\)と\(y=log_2x\)

    関数の定義

    は次のとおりです。
    底 \(a \gt 0\) かつ \(a \ne 1\), 真数 \(M \gt 0\) において次が定義です
     \(a^p=M\ \Longleftrightarrow \ log_a M=p\) :❶

    \(log_a M\) は\(\st{a}\) をとする\(\st{M}\) の対数という。
    \(\st{M}\) を対数の真数という。(p はa の指数)
    また真数は正の整数\(M\gt 0\) である…これを真数条件 という。

    指数関数\( \Leftrightarrow \)対数関数の代表例:(次の3式は覚える)
    次は指数関数に対応する対数関数です。(指数に対して式❶より求まる)
    \(a^1=a \Leftrightarrow log_a a=1\ \small{ⓐ}\) \(\ ,\ \) \(a^0=1 \Leftrightarrow log_a 1=0\ \small{ⓑ}\) \(\ ,\ \) \(a^{-1}=\frac{1}{a} \Leftrightarrow log_a \frac{1}{a}=-1\ \small{©} \)

    (\(0 \lt a \lt 1\))の領域において ("a は1未満の小数"に注視)
    \( \displaystyle \lim_{x \to \infty} a^x=0 \) \( \Leftrightarrow \) \(\displaystyle \lim_{x \to \infty} log_a x=-\infty\ ⓓ \)
    (fig2の\(y=log_{0.5}x\)を参照)

     以下のfig2 は大別して 2種類の底\(a\) の比較です。\(a\) が 1 を超えるグラフと 1 未満の3つのグラフです。
    通常使うのは後述するa が1 を超える \(\s{a=10}\) の常用対数 か \(\s{a=e=2.78\cdots}\) の自然対数なので, \(y=log_{2}x\) のグラフは見慣れている。
    混乱しやすいのは(\(\ul{0 \lt a \lt 1}\))にある \(y=log_{0.5}x\) を含めた3つのグラフです。
    この極限は上式ⓓであり, \(x \to \infty\) に対し \(y \to -\infty\) となります。
    これを詳しく説明すると:
    すなわち底a が1未満の小数の具体例を示します。
    ・y軸(指数)が 負領域 に注目してください。
    ・以下が分れば fig2 のグラフが理解できはずです。
    \(\begin{eqnarray} \ul{ 0.5^{\ y}\ =\ x } & \Leftrightarrow & \ul{ y\ =log_{0.5}\ x} &\ul{点(\ x,\ y) }\\ 0.5^{\ 1} = 0.5 & \Leftrightarrow & 1\ =log_{0.5}\ 0.5 &点(0.5,1) \\ 0.5^{\ 0}\ =\ 1\ &\ \Leftrightarrow & 0 =log_{0.5}\ 1 &点(0,1) \\ 0.5^{-1}\sc{=\frac{1}{0.5^1}=} 2& \Leftrightarrow & \color{red}{-1=log_{0.5} 2} &\color{red}{点(2,-1)} \\ 0.5^{-2}\sc{=\frac{1}{0.5^2}=} 4& \Leftrightarrow & \color{red}{-2=log_{0.5} 4} &\color{red}{点(4,-2)} \end{eqnarray} \)

      
    対数
    fig2 aによるグラフの違い

    数の性質1

    下式は覚える
    底\(a \gt 0\) かつ \(a \ne 1\), \(M \gt 0\), \(\ N \gt 0\), \(\ K\):実数(定数) として 対数の性質です。
    1) \(y=log_a x\)について
    • 定義域xは正の実数,値域y は実数全体
    • \( a\lt 0 \) :単調増加
    • \( 0\lt a\lt 1 \):単調減少
    2) 積 \(log_a M N=log_a M +log_a N\)
    3) 商 \(log_a \frac{M}{N}= log_a M-log_a N\)
    4) 累乗 \(log_a M^k =k\ log_a M\)

    変換公式

     底を\(a \to c\) に変える
    底\(a,\ b,\ c\ \)は正の数, \(a \ne 1\),\(b \ne 1\),\(c \ne 1\) とする。
    このとき次式が成り立つ。
     \(log_\color{red}{a} \color{blue}{b}=\dsfr{log_c \color{blue}{b}}{log_c \color{red}{a}}\)

    上式において底を\(a \to b\) に変えると:
     \(log_a b=\frac{log_b b}{log_b a}\) \(=\dsfr{1}{log_b a}\)


     対数の性質2 


    底\(a,\ b,\ c\ \)は正の数, \(a \ne 1\),\(b \ne 1\),\(c \ne 1\) とする。
    このとき次式が成り立つ。(以下 1)~4) は定義より明らかです)
    1) \(log_a\ a =1\)
    2) \(log_a\ a^b =b\)
    3) \(log_a\ 1=0\)
    4) \(a^{log_a b}=b\)
    5) \(log_a \ b\cdot log_b\ c =log_a\ c\)
     前項の真数bを底した項との積

    6) \(log_a\ b\cdot log_b\ c \cdot log_c\ a=1\)
     5)をさらに前項の真数cを底にした項との積

    7) \(a^{\ log_b\ c}=c^{\ log_b\ a}\)
     log乗のc と 底のa の交換可能

    8) \(log_{\ a^n}\ b=\dsfr{1}{n}\ log_a\ b\)
     底の指数は逆数にして前に出せる

    9) \(log_a b=\dsfr{1}{log_b a}\)
     底と真数を交換すると逆数になる(底の変換式の応用)

    証 明


    1.性 質 1
    1) 省略(上記を参照)
    2) 積 \(log_a M N=log_a M +log_a N\)
    \(\color{red}{log_a M=p},\ \color{blue}{log_a N=q}\) \( \Leftrightarrow \) \(M=a^p,\ N=a^q\)
    \(MN=a^p \cdot a^q=a^{p+q}\)
    定義式\(a^p=M\ \Longleftrightarrow \ log_a M=p\) :❶
    \(log_a(MN)=\color{red}{p}+\color{blue}{q}\) \(=\color{red}{log_a M}+\color{blue}{log_a N}\)

    3) 商 \(log_a \frac{M}{N}= log_a M-log_a N\)
    \(\color{red}{log_a M=p},\ \color{blue}{log_a N=q}\) \( \Leftrightarrow \) \(M=a^p,\ N=a^q\)
    \(\dsfr{M}{N}=\dsfr{a^p}{a^q}=a^{p-q}\)
    \(log_a \frac{M}{N}=log_a a^{p-q}=\color{red}{p}-\color{blue}{q}\) \(=\color{red}{log_a M} - \color{blue}{log_a N}\)

    4) 累乗 \(log_a M^k =k\ log_a M\)
    \(\color{red}{log_a M=p}\) とする \( \Leftrightarrow \) \(M=a^p\)
    両辺をk乗すると
    \(\ul{M^k}=(a^p)^k=\ul{a^{pk}}\)
    定義式❶より上式は
    \(log_a\ M^k=\color{red}{p}\ k =k\ \color{red}{log_a M}\)

    2.底の変換公式 底を\(a \to c\) に変える
     \(log_\color{red}{a} \color{blue}{b}=\dsfr{log_c \color{blue}{b}}{log_c \color{red}{a}}\)

    \(a^p=b\) とする \(\Leftrightarrow \color{blue}{log_a b=p}\)
    底c の\(log_c b\) を考える
    \(log_c b=\ul{log_c a^p=p\ log_c a}\) ⓐ
    下線部の両辺を\(log_c a\) で割る。
    \(\ul{\frac{log_c a^p}{log_c a}}=\frac{p\ log_c a}{log_c a}\)
    左辺\(=\color{blue}{p}\ \frac{log_c a}{log_c a}=\color{blue}{p=log_a b}\)
    ⓐより\(p=\frac{log_c b}{log_c a}\)
      \(\therefore \color{blue}{log_a b}=\dsfr{log_c b}{log_c a}\)

    2.性 質 2
    1) \(log_a a =1\)
    公式❶より自明:\(a^1=a\)

    2) \(log_a \ul{a^b} =b\)
    対数の定義/概念より 下線部の指数b が右辺b である。

    3) \(log_a 1=0\)
    公式❶より自明:\(a^0=1\)

    4) \(a^{log_a b}=b\)
    \( log_a b=M\)とする\(\Leftrightarrow \color{blue}{a^M =b}\)
    \(a^{log_a b}=a^M=b\)

    次式は微積分でよく利用されます (a=e(ネイピア数))
     \(\ul{e^{log_e\ b}=b}\)
     \(\ul{e^{-log_e\ b}=b^{-1}}\) (\(-log b=log^{b^{-1}}\))
     \(\ul{e^{-xlog_e\ b}}\)\(=e^{log_e\ b^{-x}}\)\(=\ul{b^{-x}}\)

    5) \(log_a b\cdot \color{blue}{ log_b c }=log_a c\)
    底の変換:
    \( \color{blue}{ log_b c=\dsfr{log_a c}{log_a b} } \)
    ∴与式\(=log_a b \color{blue}{ \dsfr{log_a c}{log_a b} }\)\(=log_a c\)

    6) \(log_a b\cdot \color{blue}{log_b} c\cdot \color{red}{log_c a}=1\)
    底の変換:
    \( \color{red}{ log_c a=\dsfr{log_a a}{log_a c} } \)
    ∴与式 \(=log_a b \color{blue}{ \dsfr{log_a c}{log_a b} }\) \( \color{red}{ \dsfr{log_a a}{log_a c} } \) \(=\color{red}{log_a a}=1\)

    7) \(\color{blue}{ a^{\ log_b\ c} }=\color{red}{ c^{\ log_b\ a} }\)
    \(log_b\ c=p,\ log_b\ a=q \) とおくと\(\ \Leftrightarrow\)\(c=b^p,\ a=b^q\)
    \(\color{blue}{ a^{log_b\ c} }=(a)^p=(b^q)^p=(b^p)^q\)\(=\color{red}{ c^{log_b\ a} }\)
    ∴ 与式が成り立つ。

    8) \(log_{a^n} b=\dsfr{1}{n}log_a b\)
    与式の左辺の底 \(a^n \to a\) に変換すると:
    \(log_{a^n} b= \dsfr{log_a b}{log_a a^n}\)\(=\dsfr{log_a b}{ n\ \ul{ log_a a} } \) \(=\dsfr{log_a b}{n\cdot \ul{1} }\) \(=\dsfr{1}{n}\ log_a b \)

    9) \(log_a b=\dsfr{1}{log_b a}\)
    底の変換公式の応用 【参照先】


    種々の対数


    常用対数, 自然対数, 二進対数 について説明します。
    下図はこの3種類のグラフ(単調増加)です,また参考として単調減少しているグラフ \( \scriptsize{ y=log_{0.5}x} \)を描いています。
    これらの共通として \(x=1\) と y軸の交点(1,0) を通過します。
    常用対数はデシベル、マグニチュードなど物理の単位に使われたり, 実験データの処理などによく使われます。
    自然対数は自然科学にくわえ, 微積分など数学等の理論の解析に使われます。
    二進対数は現コンピューターの原理が2進数であるから情報処理に使われていることが予測される。
     定義通りの表記は各々 \(log_{10}x,\ log_e x,\ log_2 x\) だが, 本によっては底を省略し\(log\ x\) もありますが, 文面の内容で見分けます。(\(log\ \)を簡略化した \(lg\ \)の表記もある)
    また自然対数は専用に \(ln\ x\) の表記もあります。
    対数
    fig3 種々の対数

    1)常用対数

    (common logarithm)
    底が10 の対数関数 \(log_{10} x\)です。
    定義式:
     \(10^y=x \Longleftrightarrow y=log_{10} x\)
    計算例:
     \(\ul{log_{10}10=1}\)\(,\ \) \(log_{10}100=2\)  \(\ul{log_{10}1=0}\)
     \(log_{10}0.1=-1\)\(,\ \) \(log_{10}0.1=-2\)
    この例から グラフ上の点(x,y)が (1,0), (10,1) が分かります。

    ある整数A の桁数n を求める
    以下の式の流れ見てください
    \(10^{n-1}\le A \lt 10^n\)
     例えば A=850とおくとn=3ですね, 以下, 対数をとる
    \(log_{10}\ 10^{n-1}\le log_{10}\ A \lt log_{10}\ 10^n\)
     両サイドはlog計算をすると
    \(n-1\le log_{10}\ A \lt n\) (桁数nの式)
     \(log_{10}\ A\) を求めれば桁数n が求まる。例題で確認しよう!

    以下は参考に「常用対数表」のリンク先(NHKテレビ高校講座)です
     【常用対数表】
    昔は対数表,計算尺などで対数を求めていました。今は電卓で瞬時求まります。

    2)自然対数

    (natural logarithm)
    底がネイピア数e の対数関数 \(log_{e} x\)です。\(\scriptsize{(e=2.7182\dots)}\)
    定義式:
     \(e^y=x \Longleftrightarrow y=log_{e} x\)
    計算例:
     \(\ul{log_{e}e=1}\)\(,\ \) \(log_{e}(e^2)=2\)
     \(\ul{log_{e}1=0}\)
     \(log_{e}(e^{-1})=-1\)\(,\ \) \(log_{e}(e^{-2})=-2\)
    この例から グラフ上の点(x,y)が (1,0), (e,1) が分かります。
    \(x=e^{-1}=\frac{1}{e}=0.367\) \(, x=e^{-2}=\frac{1}{e^2}=0.135\)

    3)2進対数

    (binary logarithm)
    底が2 の対数関数 \(log_{2} x\)です。
    定義式:
     \(2^y=x \Longleftrightarrow y=log_{2} x\)
    計算例:
     \(\ul{log_{2}2=1}\)\(,\ \) \(log_{2}(4)=2\)\(,\ \) \(log_{2}(8)=3\)
     \(\ul{log_{2}1=0}\)
     \(log_{2}(2^{-1})=-1\)\(,\ \) \(log_{2}(2^{-2})=-2\)
    この例から グラフ上の点(x,y)が (1,0), (e,1) が分かります。

    また\((log_{2}\ x) +1\) の整数は2進数\(x\) の桁数を表します。
    詳しくは2進数の説明の後で!【参照先】

    ここで2進数について簡単に説明します。
    次は左が2進数= 右は10進数
    \(\begin{eqnarray} 0\phantom{0} &0\ &0\ &1\ =\phantom{0}1\\ 0\phantom{0} &0\ &1\ &0\ =\phantom{0}2\\ 0\phantom{0} &0\ &1\ &1\ =\phantom{0}3\\ 0\phantom{0} &1\ &0\ &0\ =\phantom{0}4\\ \phantom{0} & \ &↓\ &\phantom{0} =\phantom{0} ↓\\ 0\phantom{0} &1\ &1\ & 1\ =\phantom{0}7\\ 1\phantom{0} & 0\ & 0\ & 0\ =\phantom{0}8  \end{eqnarray} \)

    10進数は「…\(10^3,\ 10^2,\ 10^1,\ 10^0\)」の桁で構成。
    2進数は 「…\(\ 2^3\ ,\ 2^2\ ,\ 2^1\ ,\ 2^0\)」の桁で構成。
    2進数については:
    \(\small{2^3=8}\)\(,\ \small{2^2=4}\) \(\, \small{2^1=2}\) \(,\ \small{2^0=1}\) の桁となる。

    以下に例を示します:
    • \(\dsfr{2^3\\ 1}{\sc{4 bit目}}\)\(\dsfr{2^2\\ 0}{\sc{3bit目}}\) \(\dsfr{2^1\\ 0}{\sc{2 bit目}}\)\(\dsfr{2^0\\ 0}{\sc{1 bit目}}\) \(=\dsfr{8}{}\)
    \(\quad \quad \Updownarrow\)
     \(\small{2^3\cdot 1 +2^2\cdot 0+2^1\cdot 0 +2^0\cdot 0} \)\(=8+0+0+0=8\)

    •\(\quad 0\quad \phantom{0} 1\quad \phantom{0} 1\quad \phantom{0} 1\quad \phantom{0} =\ 7\)
    \(\quad \quad \Updownarrow\)
     \(2^3\cdot 0 +2^2\cdot 1+2^1\cdot 1 +2^0\cdot 1 \)\(=0+4+2+1=7\)

    7の2進数の桁数を求めると:
    \(log_2 7+1≒2.8+1=3.8\) の整数は3です
    \( \therefore 3\)桁です\(\rightarrow\) 7は2進数で \(=\ \ul{1}\ 1\ 1\)です
    2進数の\(2^2\)の桁が立っていることを示しています。
    桁数nを求める例題の【参照先】

    以下の例題は上記の性質1 を記憶していることが前提です。

      例 題 1


    1)常用対数\(\to\)自然対数の換算式を求めて次の変換をせよ
    2)自然対数\(\to\)常用対数の換算式を求めて次の変換をせよ
    3) \(log_{10} 10\)を自然対数に変換せよ
    4) \(log_e 10\)を常用対数に変換せよ

    変換式を求める
    1)\(log_{10}x=\frac{log_e x}{log_e 10}\) より
     \(\ul{log_e x}=log_e 10 \cdot log_{10}x \)\(=\ul{2.303\ log_{10}x}\)
      ( ここで\(log_e 10≒2.303\) )

    2)\(log_{e}x=\frac{log_{10} x}{log_{10} e}\)より
     \(\ul{log_{10} x}=log_{10} e \cdot log_{e}x \)\(=\ul{0.434\ log_{e}x}\)
     ( ここで\(log_{10} e≒0.434\) )

    3) \(log_e x=2.303 log_{10}10\)\(=2.303\x1=2.303\)
    4) \(log_{10} x=0.434\ log_{e}10\)\(=0.434\x 2.3.3=1.000\)

      例題2  


    以下は \(log_{10}2=0.301\)\(,\ log_{10}3=0.477\)\(\ ,\ log_{10}4=0.602\) とする。

    1) \(log_{10}40\)
    \(=log_{10}(10\x 4)\)\(=log_{10}10+log_{10}4\)\(=1+log_{10}4=1+0.602=1.602\)

    2) \(log_{10}\frac{4}{3}\)
    \(=log_{10}4-log_{10}3\)\(=0.602-0.477=0.125\)

    3) \(log_{10}27\)
    \(=log_{10}3^3\)\(=3log_{10}3=3\x 0.477=1.431\)

    4) \(log_{9}27\)  底の変換公式より
    \(=\frac{log_3 27}{log_3 9}\)\(=\frac{log_3 3^3}{log_3 3^2}\) \(\frac{3\ log_3 3}{2\ log_3 3}\)\(=\frac{3\cdot 1 }{2\ \cdot 1}=\frac{3}{2}\)

    5) \(\dsfr{1}{2}log_{3}9\)
    \(=log_{3}(9)^{\frac{1}{2}}\) \(=log_{3} (3^{2})^{\frac{1}{2}}=log_{3} 3=1\)

    6) \(\dsfr{1}{log_{9}10}\)  性質2の 9)より
    \(=log_{10}\ 9=log_{10} 3^2\)\(=2log_{10} 3=2\x 0.301=0.602\)

    7) \(9^{log_{3}7}\)  性質2の 7)より
    \(=7^{log_{3}\ 9}=7^{log_{3}\ 3^2}\)\(=7^{2\ log_{3}\ 3}=7^{2}=49\)

    8) \(log_{\color{red}{2}}\color{blue}{5}\ log_{\color{blue}{5}}16\)  性質2の 5)より(5が消える)
    \(=log_{\color{red}{2}}\ 16=log_{\color{red}{2}}\ 2^4=4\)

    9) \(2^{10}\)は10進法で何桁か  (但し\(log_{10}\ 2=3.01\)とする)
     \(n-1\le \ul{log_{10}A}\lt n\) …(桁数nの式)
    \(log_{10}\ 10^{n-1} \le \ul{log_{10}\ 2^{10}} \lt log_{10}\ 10^{n}\)
     \(\ul{log_{10}\ 2^{10}}=10 log_{10}\ 2=10 \x 0.301=3.01\)
    \( n-10\le 0.301\lt \ul{n}\ \)
      次の関係式が成り立つ
    \(3\le 0.301\lt \ul{4}\)
    ∴桁数n=4
     (参考:\(\ 2^{10}=1024\),この値は10バイト=1Kバイトである)

    10) \(2^{30}\)は10進法で何桁か
    \(log_{10}\ 10^{n-1} \le\ul{ log_{10}\ 2^{30}} \lt log_{10}\ 10^{n}\)
     \(\ul{log_{10}\ 2^{30}} =30 log_{10}\ 2=30 \x 0.301=9.03\)
    \( n-10\le 9.03\lt \ul{n}\ \)\(\ \Rightarrow\ 9\le 9.03\lt \ul{10}\)
    ∴桁数n=10

    …以上
      

    coffe

    [コーヒーブレイク/閑話]…お疲れさまでした

    興味のある方はお読みください。

    電力,音,地震と対数


    対数(特に常用対数)は身近なところで広く, 多くに使われています。
    具体的に 電力比、電気・電子回路の利得(ゲイン)、電話・無線LANの減衰、音の大きさ、騒音計,振動加速度,地震のマグニチュードなどに使われています。
    対数が使われる理由として以下が考えられる:
    ・人間の感じ方は対数的である。 (ウェーバー・フェヒナーの法則)
    …人間の感覚は刺激の強度の対数に比例する。
    ・桁数が小さくでき,幅広い表現が容易である
    …電圧比100,000に対し\( \to \sc{L=20log10^5}=100\) ですむ。

    各分野により定義,規定が様々あることに注意。
    以下はテーマの概略であり対数を中心に述べいきます。

    1)電子・電気一般
    回路の利得(ゲインとも言う:入力と出力の比),通信系の電力の減衰など次のように表される。
     \(L=10\ log_{10} \frac{P_2}{P_1}\) (dB)
    注:このように物理量(\(P_2\))と基準となる量(\(P_1\))との比を 常用対数によって表した単位をデシベル(dB:decibel)という。
    (\(log_{10}\ x=log\ x\)のように 以降, 底の10は省略する)
    電力は電圧の2乗に比例すること, 電圧測定の簡易性により, 一般に電圧比を使った定義が使われる。
     \(20\ log (\frac{V_2}{V_1})\)  (\(\because 10\ log \left( \frac{V_2}{V_1} \right)^2\) \(=20 log \frac{V_2}{V_1}\))
    デシベルは2つの量の比較する相対レベルだが, 電圧比の基準1Vと決めると, 任意の電圧をデシベルで表現でき, 絶対値レベル値とみなせる。このデシベルの単位を \(dBV\) と表す。
    \(V_v=1V\) のとき 下式より \(x=0\ dBV \) である。
     \(x=20\ log\ \frac{V_v}{1}=20 log\ V_v \)  (\(dBV)\)

    電圧比の基準\(1uV\)のときのデシベルの単位を \(dBu\) で表す。
    \(V_u=1uV\)のとき下式より \(0\ dBu\) である。
     \(x=20\ log\ \frac{V_u}{1}=20 log\ V_u \)  (\(dBu)\)

    2)通信系の電波,光ファイバーの信号等の信号の強さ
    出力比の基準1mWとしたときデシベルの単位を\(dBm\)で表す。
     \(x=10\ log\ \frac{P_m}{1}=10 log\ P_m \)  (\(dBm)\)
     \(P_m=1mV\)のとき \(0\ dBm\) である。
    同様に出力比の基準の 1nW,1uW, 1W,1kW を考える:
    \(1nW=10^{-6} mW,\ 1uW=10^{-3}mW\ \) \(,\ 1W=10^3mW,\ 1kW=10^6mW\)
    となるから, 各単位を dBm と比較すると:
     \(x=10\ log P_n\) \(\ul{dBn}\) \(\ \to 10\ log 10^{-6}=-60\ \ul{dBm}\)
     \(x=10\ log P_u\) \(\ul{dBu}\) \(\ \to 10\ log 10^{-3}=-30\ \ul{dBm}\)
     \(x=10\ log P_W\) \(\ul{dBW}\) \(\to 10\ log 10^{3}\p{0} =\ 30\p{0} \ul{dBm}\)
     \(x=10\ log P_k\) \(\ul{dBK}\p{0}\)\(\to 10\ log 10^{6}\p{0} =\p{0} 60\p{0} \ul{dBm}\)
    ★\(10^{-6}~10^{+6} が -60 dBm~60 dm\)で表せる

    3)音の大きさ
     人間が聞く音は空気中の大気圧の微小な圧力変動波によるもの, そしてその変動波の実効値を音圧と言います。
    音圧はパスカルPaの単位で示し, 人間は20uPa~20Paの広い範囲の音を聞き分けられます。
    (標準大気圧は約\(1000\ hpa=1000\x100\ pa\))
    音の大きさを示すのは音圧デシベル
     \(L_p=10\ log\ \frac{P^2}{P_0^2}\)  (\(dBm\))
    \(P_0:基準音圧,\ P:測定音圧\)
    また, 人間は音の周波数により感じ方は変わる(1000Hz付近で最高)ので, 騒音計では測定音に対し周波数重み をつけています。(低い周波数と高い周波数帯域では感度が低くなっている…これをA特性という)
    A特性の騒音計のデシベルは:
     \(L_p=10\ log\ \frac{P_A^2}{P_0^2}\)  (\(dBm\))
    \(P_A:補正付きの音圧データ\)

    4)地震とマグニチュード
     震度はその場所の地震のゆれを表し,震度は(0,1,2,3,4,5弱,5強,6弱,6強,7)の10段階に分類されています。
    同じ地震でも観測した場所によって震度は異なります。 震度とゆれの程度は 【震度階級関連解説表】を参照。
    震度と地震の大きさ示すガル(gal)は下の ※【補足説明】を参照

     これからメインテーマであるマグニチュードについて説明します。
    マグニチュードMは地震そのものの⼤きさ(エネルギーE)を対数で表した値で次式の関係式があります。
     \(log\ E=4.8+1.5M\)
     \(M=\frac{1}{1.5}(log\ E-4.8)\)
    マグニチュードが1大きくなるとエネルギーはどうなるか
    \(log\ E_1=4.8+1.5\x \ul{1}=4.8+1.5=6.3\) \(\ ∴E_1=10^{6.3}\)
    \(log\ E_2=4.8+1.5\x \ul{2}=4.8+3.0=7.8\) \(\ ∴E_1=10^{7.8}\)
    \(\frac{E_2}{E_1}=\frac{10^{7.8}}{10^{6.3}}=10^{1.5}=31.6\)
    M が1 大きくなるとE は31.6倍大きくなる。同様に計算してM が0.1 大きくなるとE は1.4倍になる。

    以下の大地震のデータを記載しておきます。
    阪神淡路大震災:平成 7年 1月17日
    平成 7年 1月17日午前 5時46分、
    淡路島北部震源とするマグニチュード7.2の地震
    東北大震災:平成23年3月11日
    宮城県牡鹿半島の東南東沖130(km)を震源とするマグニチュード 9.0の地震
    宮城県栗原市で震度7で、宮城・福島・茨城・栃木の4県震度6強

    ※ 【補足説明】
    地震の大きさ加速度(gal)に比例し, 加速度の単位ガルは\(1gal=1cm/s^2\)です。
    重力の加速度は\(980(gal)=980cm/s^2\)
    加速度 \(α=Aω^2=A(2\pi f)^2\):振幅Aと周波数f の2乗に比例
    周期T と各速度ω の関係 \(T=\frac{2\pi}{ω}\)
    震度と加速度について 【震度と加速度】参照。 (同じ震度でも周期により加速度が異なります)
    …終わり